頭痛には、脳疾患などの重大な病気が原因で起こるものと、ストレスや生活習慣病などによって起こるものがあります。頭がギューっと締め付けられる、こめかみがズキズキするような痛みは慢性頭痛と考えられ、頭痛の原因や種類、痛む箇所は人それぞれ。
慢性頭痛は大きく分けて3タイプありますので、以下でご説明いたします。
- 緊張型頭痛
頭痛の原因のひとつに、肩や首周りの筋肉(特に首の骨と頭蓋骨を繋ぐ小さな筋肉)に緊張が生じて起こる「緊張型頭痛」があります。後頭部、こめかみ、額を中心として頭が重い感じや締め付けられるような痛みがジワジワきて、長時間だらだらと続きます。
頭痛のほかにも肩こりや眼精疲労、めまい、倦怠感などの症状があらわれ、午後から夕方の時間帯に症状が出やすいと言われています。
主な原因は、頭、首、肩の筋肉の緊張によって血行が悪くなること。長時間のデスクワークや、パソコンの画面をずっと見続けることでの目の疲れ、身体的、精神的なストレスから起こる可能性が高いです。
予防法としては、緊張型頭痛は後頭部、肩の筋肉の緊張が大きな原因と言われているので、ストレッチなどで身体をほぐして血行を促進させたり、ストレスを溜め込まないようにしたりすることが大切です。
- 片頭痛
片側から両側のこめかみのあたりがズキンズキンと痛む片頭痛は、吐き気や嘔吐、下痢を伴うことがあり、光や音、匂いに敏感になるなどの症状があります。女性に多く、男性の3.6倍とも言われています。また、30代女性の20%が、片頭痛もちだとも言われています。
片頭痛は、脳の血管が急激に拡張し、血管の周りの三叉神経(脳から直接出ている神経)を刺激することで痛くなると言われているため、日頃からストレスを溜め込まない、適度な睡眠をとる、アルコールを摂取しすぎないといったことに気をつけましょう
- 群発頭痛
目をえぐられるような激しい痛みに襲われるのが群発頭痛です。20代から30代の男性に多く、その痛みは緊張型頭痛や偏頭痛の比ではないと言われています。
片方の目や目の上、こめかみあたりをハンマーで殴られたような激しい痛みが襲い、痛むほうの目には充血、涙、鼻水、鼻づまり、まぶたの下垂などの症状が現れます。数日から2~3ヶ月間に集中して毎日同じ時間帯に発生するのが特徴です。
眼の奥の動脈が拡張し炎症を起こすため痛みが出ると言われており。飲酒や喫煙、気圧の変化、体内時計の不調が原因と言われていますが、はっきりしたことは分かっていません。
この他、麻痺や言葉のもつれ、今まで経験したことのないような突然の激しい痛み、高熱などを伴う頭痛の場合は、命に係わる脳疾患由来の頭痛の場合もあります。それらは、くも膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下出血、高血圧性脳症、うつ病などが原因となり、生死に関わるものなので、すぐに病院へ行きましょう。