どうして「股関節」が痛くなるの?(股関節痛が発症する原因)
「股関節」は身体の中で最も可動域の大きな関節で、身体を動かすための重要な役割を担っています。そのため、股関節に痛みが生じると生活に支障をきたしてしまいます。
股関節痛の原因は様々で、多くの場合は股関節に炎症が起こり、痛みが出ると考えられています。また、日常生活の中の悪い癖によっても引き起こされるため注意が必要です。
【股関節痛の原因】
- オーバーユース(使い過ぎ)
スポーツなどによって股関節を使いすぎると、股関節や周辺の筋肉に疲労が蓄積して炎症が起き、痛みが出る場合があります。サッカーやバレーボール、野球などのスポーツをしている方に多い傾向ですが、日常生活でも股関節に負担のかかる動作によって痛みが起こるケースも見られます。
- 不良姿勢
猫背や反り背などの不良姿勢によって骨盤が歪みを起こし、股関節に負担をかけて痛みが出ることがあります。
※猫背の原因と症状についてはこちらで詳しく説明しております。
- 加齢や肥満
年齢を重ねると筋肉が硬くなり、筋力も低下するため股関節への負担が大きくなります。また、肥満が原因で関節の間にある軟骨が擦り減り、関節の骨などが摩擦を起こして炎症が生じたり関節が変形してしまったりして、股関節痛を発症することがあります。これを「変形性股関節症」と言い、股関節痛の原因として最も多いと言われています。
股関節痛の施術について
股関節痛は、股関節を動かす筋肉のトラブルからくる痛みなのか、股関節の炎症からくる痛みなのか、考えられる原因は様々です。まずは、どのような状態なのか、可動域に制限はあるのか等を確認します。
股関節の動きの悪さや全身のバランスの崩れなどから症状が発症してしまうので、根本から施術して改善していく必要があります。
最も多いと言われる「変形性股関節症」について
「変形性股関節症」は、股関節の軟骨が徐々にすり減り、骨同士が擦れることで痛みが出る病気です。進行すると骨同士が接触して変形する「骨硬化」が起こり、関節そのものが変形して歩きづらくなるなどの症状があらわれます。
変形性股関節症の症状は、まず股関節の付け根に痛みがあらわれ、徐々にお尻にまで広がる場合があります。初期は、歩いたり立ち上がったりするなど股関節を動かした際に痛みが出ます。進行すると痛みが強くなり、安静時や睡眠にも影響が出るようになります。
また、股関節の炎症によって股関節周辺の筋肉が硬くなり、動かしづらさを感じ、靴下の着脱や正座が困難になります。さらに悪化すると骨盤に傾きが生じ、足の長さに左右差があらわれる場合があります。
対処法としては、安静にし過ぎると筋肉が硬くなり、さらに症状が悪化する可能性があるので、様子をみながらストレッチなどで股関節をほぐすことを心掛けましょう。筋力アップと柔軟にすることは痛みの緩和に繋がります。また、温めることも痛みの緩和につながります。夏でも腰回りを冷やさないよう服装に気をつけたり、湯船に浸かって身体を芯から温めたりすると血流が促進されて筋肉の緊張がほぐれます。
股関節には、歩く時に体重の約3倍もの負荷がかかると言われています。そのため、肥満体質の方は股関節への負荷が大きくなり、股関節痛の発症に繋がりやすくなるので、食生活や運動を心がけて適正体重をキープしましょう。